昭和気分で・・・お好み焼き、タイ焼き、かき氷
お好みの石田
平成生まれが成人する時代、街角のお店も、装いがどんどん変わって行きます。
静岡市の駿府公園お堀近く、アイセル21(静岡市女性会館)から徒歩2分。「お好みの石田」は、その外観も、内装も、昭和60年のまま。20年少々前の自分を発見しに行くには最適のお店です。
ガラガラと戸を開けて店内に入ると、すぐに懐かしい気分がわき上がってきます(昭和世代には)。右側が調理場、左は客席。このレイアウトになったのは、昭和60年に店を広げて以来。「開店は昭和43年8月28日。もう40年になります」と女将さん。
壁にかかった舟木和夫の公演ポスターが目を引きます。これも30年くらい前のものだそう。ということは、うーん、私は二十歳を数年過ぎたころだったか・・・。「以前は高校生もよく寄ってくれました。今は常連さんが中心です」と女将さんの話。
お好みの石田では、おでん、お好み焼き、かき氷などを食べることができます。おでんはしぞーかおでん。お皿に自分で取ります。
おいしい。みそだれ、青のり、かつお節を好みでかけます。私は青のりが好きなので、たっぷりと。
その日は遅い昼食をということで、モダン焼きを選びました。
実は、お店は1996年の静岡ぐるぐるマップに「リーズナブルな値段でおなかいっぱい」と紹介されています。その当時もリーズナブルだったのに、今でもお値段は昭和60年当時のまま。モダン焼きは600円で、おでんは1本60円。安い!
「マヨネーズかけますか?」と聞かれ、手作りの味がずっと守られているこのお店でタイムスリップしていた私は我に帰りました。
モダン焼きは確かにボリュームたっぷりで、おいしい。
ちなみに、当然のことながら、焼きそばもおいしいのです。
もうひとつ忘れてはいけないのが、タイ焼き。これは1匹100円。
このあたりで、大将が二階から下りてきて、お話を聞かせてくれました。
「ウチはあんまりお客さんが来てもお世話できないから、テレビ局の取材もお断りすることが多いんだよ。タイ焼きの味は日本一だよ。ここのタイ焼きを食べたら他のものは食べられないというお客さんもいる」。立て板に水のトークは落語家のそれを思い起こさせるほど。これは話芸の域です。
おなごりおしいけれど、そろそろ失礼しなければいけないので、最後にお二人の写真を撮らせていただきました。
ところで、先ほどご紹介した10年以上前の静岡ぐるぐるマップは「今度のデートはこのお店で」特集でした。
今どき、ここでデートというのも新鮮でいいかも知れない、と若い人に伝えたいと思いました。
お好みの石田
静岡市葵区安東1-12-3
℡054-246-7606
営業時間は11:00~20:00
休日は不定期