人生60からが面白い
~大入り満員・大盛況でした~
【事務局の冷や汗】
9月7日の当日を二日後にひかえ、電話が鳴った。「明日9月6日静岡新聞に予告記事が出る」。「エエ~!」と飛び上がる事務局。
最初は80人募集の予定。これだけの人数を集めるのは容易ではない。しかし、関係3団体(グループ・Do動、WAC清水さわやかサービス、ライフサポートセンター)が必死に広報した結果、80人の目途がついた。毎日申し込みの電話やFAXが入る。どうやら80人を超えそうな勢いになってきた。急遽会場にお願いし、イスを20脚増やしてもらう。これで100人までは大丈夫だ。
結局最終受付の9月5日までに108人の申し込みをいただいた。よし、イスの数からしてこれが限界、と思ったその夜、冒頭の電話である。
【当日】
事務局は朝からひやひやしていた。新聞を見て何人の方が見えるのか。10人くらいなら何とかなりそうだが・・・。
結局当日予約無しで見えた方は29人。しかし予約したがお見えにならなかった方もいた。それでも最終的には119人となった。会場のイスでは足りず、ロビーのソファーまで動員して何とか座っていただいた。
資料も足りない。急いで4階の「ふじのくにNPO活動センターパレット」で増刷りする。スタッフ用の資料も残らなかった。
混雑する受付
【調査報告】
●グループDo動の調査報告「サラリーマンは定年退職後をどのように暮らしているか」で幕を開けた。
①意外なことに、働いていた女性は地域活動への参加が増えていない。
②男性は家事関連時間が1.6時間だが、女性は4.3時間と女性に負荷がかかっている。
③定年後は社会参加の機会が増えるが、このために必要なのは「意思」とする回答が最も多かった。
発表するグループ・Do動 大澤さん
●もう一つの報告は、昨年度ライフサポートセンターしずおかが、静岡大学学生に委託した調査報告「地方自治体による団塊の世代対策の現状と課題」。この春卒業した上西輝美さんが発表。
①団塊の世代層にターゲットを絞った積極的施策は少ない。
②他県のように、NPOに委託や斡旋を積極的にできるほどにまでNPOが育っていない。
③上記により団塊世代を受け入れる土壌が十分ではない。しかし、その分今後の可能性を十分秘めている。
発表する上西さん
【西田小夜子さん講演:人生60からが面白い】
西田さんは、東京で「定年塾」を主宰し、定年後の暮らし方を模索する人たちなどが、自由に話せる場を提供している。中日新聞に毎週コラムも書いており、特に定年後の夫婦の生き方に関する考察は、著書にもなっている。西田さんが話した内容を項目で挙げると・・・
●やりたい事は今すぐにやること。明日何が起こるかわからない。
●男性は「自分がこういう人間だ」という意識が強すぎてもったいない。そういう人には一人遊びをすすめる。おしゃれをして出かけてほしい。女性の目からは素敵に見える。
●男は60過ぎたら「おばさん」になろう。周りを気にしない、知らない人と仲良くなる・・・など。
●結婚生活は、変質するのがあたりまえ。小さなほころびは、すぐに修復する。
●夫婦には程よいすれ違いが必要。二人で向かい合う時間を少なくする、違う趣味を持つ、夕食だけ一緒にとるなど。
●料理をすることは、脳細胞にも良い。
●妻が夫に料理を作らせる方法としては、やさしく教える、台所に横並びになって一緒に料理するなどが良い。
●ありがとう、ごめんなさい、おいしいよ、と口に出して言う。どうしても言えない人は、1行か2行のラブレターを書く。
●相手の悪いところを指摘するのではなく、良いところをほめる。
●男の人は名刺がなくなると寂しいらしい。ならばマイ名刺を作ればよい。
●「ただの人」になろう。そのためには自分を好きになり、自分をほめること。
●好奇心を持ち続けること。
満員の会場
【事務局の喜び】
この講演のあと、西田さんが会場の参加者に質問をする形で交流会が始まった。質問された男性も女性も皆さん大変よくしゃべっていただいた。かなりプライベートな話も出て、会場は爆笑、拍手で何度も沸き返った。参加者のうち約30%が男性。西田さんからは、静岡の男性は問題意識があるとの評価をいただいた。
予想以上のお客様が見えたのは、事務局としては大変嬉しいこと。イスの数で頭を抱えたのは贅沢な悩みだった。