イベント報告
大事な人を守る!かしこい消費者セミナー実施(藤枝)

大事な人を守る!かしこい消費者セミナー実施(藤枝)
 2月10日(金)13:30~コープしずおか高洲店(藤枝市内)にて、「大事な人を守る!かしこい消費者セミナー」が実施されました。主催、後援団体は下記のとおりです。
主催:静岡県労働金庫、藤枝市
後援:生活協同組合コープしずおか
企画:運営:ライフサポートセンターしずおか中部事務所
 会場には24名が参加され、用意した椅子はすべて埋まりました。
 冒頭主催者の静岡県労働金庫地域営業課長鈴木氏、藤枝市役所市民文化部市民相談センター所長高橋氏より挨拶があり、藤枝市消費生活センターで実際に相談にあたっている相談員が講師となって、悪質商法に騙されないための講演が、下記のように行われました。
藤枝1
1.藤枝市の消費生活相談の現状
現在は多重債務相談多く、借金の返済で追い詰められたり、身内の借金で家族共倒れになりそうな相談などがある。借金の問題は人の生命に関わる場合があり、藤枝市消費生活センターでは時間をかけて相談に乗っている。
次に多いのはインターネットに関するもので、アダルトサイトに入ってしまい利用料を請求されるケースがある。また、出会い系サイトの相談も多い。一見出会い系サイトとは関係がないような、着メロダウンロードなどのサイトから入ると、知らない人からメールが届き、「余命いくばくもない、メール交換したい」などといって、有料の出会い系サイトを使わされ、大きな被害額になるケースもある。副業を紹介するというサイトから入ると、紹介するための費用と称してお金を支払わされるケースや、「メールをやり取りするだけで月100万円の収入になる」と言われ、出会い系サイトのポイント代を支払わされるケースもある。総じて人の善意につけ込むような手口であることが特徴となっている。
 傾向として、これまでは現役層からの相談が多かったが、今は高齢者もインターネットを行うため、高齢者の被害も増えている。
 また、劇場型投資詐欺が全国的に多い。藤枝市でも、石炭採掘権や社債などにまつわる被害が発生しており、被害額の平均が約1千万円と高額になっている。金融庁のガイドブックでも「未公開株」等に関する被害にあわないように警鐘を鳴らしている。
 一方、藤枝市では代理購入型が増えている。「お金を振り込むので、代わりに未公開株を購入してほしい」というパターンがそれだ。
 最近は未公開株が悪質商法に使われやすい事が周知されてきたので、悪質業者も未公開株という言葉を使わず、社債などに手口を変えつつある。
さらに、訪問販売で無料査定をうたいながら、貴金属の売却を迫る商法もある。これは、貴金属を不当に安く買い取るもので、法規制も検討されているが、現状では、その場で売らない、業者を家に入れない事が大事だ。
2.賢い消費者とは何か
一言で言えば、何でも家族に相談できることが大事。センターに来る相談者は、ほとんどが家族に内緒のケースが多い。私は騙されないと思っている人でも悪質商法に引っかかるケースがあるので、私たちは皆、被害者予備軍だと考えて欲しい。悪質業者に知識だけで対抗することは難しい。何か買う時には、一人で決めないで周囲に相談することを習慣づけてほしい。これができる人は被害にあいにくい。また、困ったらすぐに消費生活センターに相談して欲しい。
3.悪質商法から身を守る方法
悪質業者に会わないこと、話さないことが身を守る良い方法だ。例えば誰かが来訪したら、玄関ドアの覗き穴から見て、怪しいと思えば返事をしないで居留守を使う。電話を留守電にしておく方法もある。
 また、玄関には普段から鍵をかけること。そうしないと悪質業者は入ってきてしまう。
4.守って欲しい3つの習慣
①その場で一人で決めない(相談を習慣づける)
②その場でお金を払わない
③事業者の連絡先がわかるものを絶対にもらう
 以上講演は終了し、続いて藤枝市で活動している「ふじのみ会」の5名の皆さんによる寸劇がはじまりました。
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1.手渡し詐欺
ある日、警察を名乗る電話がかかってくる。「お宅のキャッシュカードが偽造され、犯罪に使われたので、金融庁の職員が伺いますとの内容だ。その後金融庁を名乗る人が来訪。あらかじめ電話連絡を受けていた人(被害者)は、その来訪者を家に上げてしまう。世間話などをするうちに、キャッシュカードの提出と暗証番号を教えるよう求められ、疑問を感じつつ相手のいいなりにしてしまう。
2 未公開株
東日本大震災の後、自然エネルギーが有力になってきたので、未公開株を紹介したいと電話が証券会社を名乗る人から入る。太陽光発電、風力発電関連企業の未公開株だから、金融機関に預けるよりよっぽどお得だ。この株価はうなぎ上りに上昇する。とりあえず40万円いかがでしょうか、と電話で言いくるめられた被害者は、40万円を振り込んでしまう。
数日後その証券会社を名乗る人が来訪する。先日紹介した未公開株はすでに50%値上がりしている。今のうちに買い増ししてはどうかと言われ、そんなに値上がりしているのなら、と被害者はさらに、100万円を預けてしまう。数日後、別の会社のセールスマンから電話が・・・。
 寸劇の後、「炭坑節」の替え歌「うまい話しに落とし穴」が掲示され、参加者が声を合わせて歌い、盛況のうちにセミナーは終了しました。
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 人の善意に付けこむ悪質商法は、用心していても忍び寄ってきます。おかしいな、と感じたら、すぐに消費生活センターに相談しましょう。

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