「自分らしい逝き方を考える」セミナー開催(コープしずおか葬祭セミナー)
会場の様子
お葬式は何のために行われるのか?こんな疑問に答え、自分らしい逝き方を考えるセミナーが、6月11日、コープしずおか主催により、あざれあ(静岡県男女共同参画センター)で行われました。最近は、簡素でよいから自分らしい葬儀をしたいと考えているという人が増えているそうです。会場は当初定員80名を超える来場者で埋まり、二村祐輔日本葬祭アカデミー教務研究室主宰の講演に耳を傾けました。
冒頭の疑問、「お葬式とは?」に私達が即答できないのは当然としても、講師によれば、葬祭会社やお坊さんの中にも答えられない人がいるとのこと。
講師の二村祐輔氏
講演要旨は次の通りです。
○私達がお葬式に対して持つ不安要素は3つ。①なぜお葬式をするのかが分からない、②お葬式にはお金がかかる(2001年東京都調査では平均3,458,600円)、③お布施や戒名のランクがよく分からない。
○高齢多死社会がおとずれ、亡くなる場所が、自宅から病院に移った。そこで病院からの移送からお葬式の手続きが始まり、葬儀社も決まってしまう。
○お葬式とは、「葬儀」と「告別式」のこと。葬儀=葬送の儀礼(亡くなった人の魂や遺体に対する対応)、告別式=告別の式典(社会的、対人的対応)。この二つを別々に考えなければいけない。生前のおつきあいの状況で、葬儀のみ行い、告別式を行わないことを選択する方もいる。
○供養とは、魂をあの世に生まれた子どもと見て、残された者たちがその養育をして行くことで、その責任者が喪主である。魂は33回忌をもって大人になるので、それまで供養は続く。故人はその時点で神となる。その時に神棚ができる。喪主はこうした長い期間魂のお世話をしきれないのでお坊さんに依頼する。このお世話をお願いする費用がお布施だ。
○お葬式は自分ではできない。元気なうちに家族と相談しておくのが良い。
○お葬式に関わる費用のかけ方は、皆さんにとって価値があるかどうかで判断すれば良い。最低限必要なのは、移送費、棺代、火葬場の費用であり、これらに個別事項を積み上げて行けばよい。
なお、コープしずおかでは葬儀の学習会を随時開催しています。学習会に参加すると、「自分史ノート」と「学習会参加証」がもらえるそうです。
学習会の日程等はこちらをご参照ください。