My Life My Way
つるし雛に魅せられて
大岩且江さん
【グリーン友の会静岡地区副会長の大岩さん。2002年10月から、月1回のペースで、グリーン友の会のメンバー35人につるし雛の作り方を教えています。もともとひな祭り、女の子のお祭りのためのものですが、大岩さんは、端午の節句用にご自分で考案したつるし雛も早くから作っているとのこと。そこでご自宅に訪問し、お話をうかがいました】
-つるし雛を知ったのは、いつごろですか。
もう11年ほど前になります。伊豆の稲取でつるし雛祭りを初めて見て感動し、以来ずっと作り続けています。
大岩さん作成のつるし雛。掛け軸も大岩さん作です
-稲取のつるし雛には、どんな由来があるのですか。
おばあちゃん達が、孫の成長を祈って作ったものだそうです。
近くで見ると、その美しさが良くわかります
つるし雛は、「雛のつるし飾り」というそうで、桃の節句の雛壇の両側に、はぎれで作ったぬいぐるみをつるす風習だそうです。つるす飾りには、それぞれ言い伝えがあり、「猿—厄が去る」、「巾着—お金に不自由しない」、「枕—寝る子は育つ」といった具合。110種類にも及ぶそうです。
大岩さんオリジナルの端午の節句用つるし雛
-作ったつるし雛を展示する機会はありますか。
自宅で教えているグループは、静岡市役所市民ギャラリーで年1回発表しています。グリーン友の会のグループは、総会の場に展示しています。
-材料を用意するのが大変そうですが。
それも楽しみのうちの一つです。端切れや、古い着物の絵柄を使って作ります。いくら作っても飽きませんね。
男の子用には兜も
-この小さなつるし雛はご主人の作品だそうですね。かなり細かなところまで作られていますね。
粘土を材料に作っています。男性も粘土なら取っ付きやすいのではないでしょうか。
そうですね。費用もかからないし、おすすめです。
ご主人作成のつるし雛
-今後の夢をお聞かせください。
つるし雛作りをずっと続けて行きたいですね。人が集まってくれるのがうれしいんです。
【取材メモ】ニュースで稲取のつるし雛を見たことはありましたが、本物を見るのは初めて。「這い子人形」や「座布団」など、ひとつずつが見ごたえがあり、かつ一対になったつるし雛全体が、伝統とモダンさを備えたような魅力があります。大岩さんオリジナルの端午の節句用のつるし雛には「刀」、「凧」、「矢車」など男の子らしい飾りと派手さを抑えた色調で、雰囲気満点。
男性も粘土で挑戦してみると面白そうです。定年後の生きがい作りの一つにもなるのではないかと思いました。