中高年の「うつ」・・・ 県精神保健福祉センター の取組み
松本晃明所長、杉井和美主幹に聞く
【中高年の「うつ」が深刻な問題となっており、うつ病を背景とした自殺も社会問題化しています。「疲れているのに眠れない日が続くのはうつ病の始まり。かかりつけ医や産業医、専門機関に相談を」と富士市をモデル地区に、うつ・自殺予防に取組んでいるのが県精神保健福祉センターの松本晃明所長以下職員の皆さん。その熱意と行動力はすでにマスコミに何度も取り上げられています。ライフサポートセンターしずおかへの相談内容でも「心の悩み」が寄せられています。お忙しい時間の中無理をお願いして、取材させていただきました。】
-中高年の「うつ」の現状はどのようになっているのでしょうか。
平成17年度静岡県における死因の7位が自殺ですが、自殺者は特に中高年の男性に多く、その背景としてうつ病の影響が指摘されています。うつ病は「単なる落ち込み」とは異なり、脳の機能障害(神経伝達物質の働きの低下)によって、さまざまな身体症状が出る病気です。そのため、うつ病患者は、不眠、食欲低下、全身倦怠感、頭痛、肩こり、動悸、めまいなどの症状をもとに、まず一般医を受診することが多く、精神科治療につながる方は少数にとどまっています。
-新聞にも報じられた富士市とのモデル事業とはどのようなものですか。
働き盛り世代を主な対象とした、うつ病の早期発見・早期治療システムです。一般医がうつ病発見のゲートキーパーとなり、一般医の先生方から精神科の先生方へうつ病患者をつなげる「うつ病患者紹介システム」のモデル事業が、富士市医師会の協力により、7月から実施されています。
-中高年世代がうつ病を理解していくことも大切ですよね。
ええ。うつ病啓発のパンフレットを作成し、さまざまな方法で中高年世代に配布しています。このパンフレットでは、簡単なセルフチェックができるよう「眠れない」、「食欲がない」、「だるい」といった身体的症状があったら専門機関に相談するよう呼びかけており、加えて「こころの医療機関」、「こころの問題に関する相談窓口」だけでなく、「困りごとの相談機関」として多重債務や家族の問題の相談に乗れる機関も掲載しています。
-中高年の世代は、なかなか悩みを打ち明けにくいですよね。
特に男性にそうした人が多いのです。悩みを打ち明けることは弱音を吐くことだと思ったり、恥だと考えたりする人は要注意です。そういう人は、家族にも職場の仲間にも相談せず、専門の医師に診てもらうこともしないで病状を悪化させてしまう可能性があります。
-心の悩みを相談できるダイヤルがあるそうですね。
「こころの電話」と言います。
中部 054-285-5560、東部055-922-5562、伊豆0558-23-5560、西部0538-37-5560
相談時間は月~金8:30~17:00、時間外は「静岡いのちの電話」、「浜松いのちの電話」に転送されます。
【取材を終えて】松本所長は終始穏やかな表情で語っておられましたが、内に秘めた情熱がたぎっていて、それを杉井主幹をはじめ、職員の皆さんがサポートしているという印象を強く持ちました。取材中、臨床心理士の山田昌彦主査にも加わっていただきました。県精神保健福祉センターの皆様のご活躍をお祈りします。ご協力ありがとうございました。
↓県精神保健福祉センター作成のパンフレットから
新企画:My Life My Way
静岡暖快(団塊)倶楽部 は人生の乗換駅
深野裕士(ふかのひろし)さん
【福岡市出身。東京の大学で農学部林業科を卒業後、山や林に関係する仕事を求め、製紙会社に勤務。その後静岡の商社に転職、13年間の勤務を経て2005.3退職。専業主夫に。約2年間の主夫業の間に充電し、産業カウンセラーの資格を取得。今年7月より静岡市が設立した静岡暖快(団塊)倶楽部の事務局に就任】
-静岡市が団塊世代を対象とした静岡暖快倶楽部を立ち上げ、事務局として活躍が期待されていますが、このポジションをどうとらえていますか。
充電期間に産業カウンセラーの資格を取り、現場でいろいろな人たちと話ができるので、楽しみです。団塊世代の生き方について、いろいろなお話を伺いながら、一緒に考えていけたらいいと思っています。一過性の活動ではなく、継続性のあるムーブメントにしたいです。
-具体的にはどのような相談に乗ってもらえるのですか。
60歳を迎える人たちは、人生の乗り換え時期にあたるわけです。どこに行きたいのかわかっている人は良いが、わからない人も多い。当倶楽部はその乗換駅としてイメージしていただければ。団塊世代に次はどの電車に乗ろうか、どこに行きたいのか、といった悩みに応える情報を提供したい。そのためには情報を集める事が必要ですからネットワークも拡げてゆきます。
-静岡暖快クラブの事務所が葵区役所15階ということで、一般の方にはわかりにくい、入りにくいという雰囲気があるように思いますが、どう工夫されますか。
すでに訪問者は増えてきていますが、確かにわかりにくいと思います。より多くの方にご利用いただきたいので、案内表示を充実させるとか、WEBの活用によって立ち寄りやすい雰囲気作りをしたいと思います。
-私達ライフサポートセンターしずおかにも言えることですが、「団塊」という言葉を使う時には、どこか男性のイメージがつきまとっているように思いますが。
その通りですね。男性ばかりが団塊の世代なのではない。男性は会社人間から新しい電車に乗り換えるわけですが、女性はすでに自分の道を見つけている人が多いのではないでしょうか。また、団塊ということばで同年代を一くくりにしてしまうことにも無理があるのではないかと思います。
静岡暖快倶楽部としては、元気があって、もっと生活をエンジョイしたい人を応援したい。
-この静岡暖快倶楽部は、団塊の世代を対象に設立されたわけですが、年代を限定せず、若い人にも立ち寄ってもらってはどうでしょう。
団塊世代が会社というワクをはずれたときに、新しいムーブメントが始まる予感がします。それを私達がサポートすることで、より人生を楽しんでいただく。それを次の世代が見て、ああいう生き方があるんだ、と思ってもらえれば良い。そういう意味では、若い世代にも是非立ち寄って欲しいと思います。
-深野さんご自身は、どんなオフタイムを過ごしているんですか。
普段は子供と遊んでいます。最近は、年1回は宮古島に行きます。私達夫婦はダイビングをやっていました。今は子供とシュノーケリングをします。宮古島は海も綺麗だし時間の流れもゆったりしている。心も体も開放されます。昔は海路の拠点で琉球文化の交流点でもあった。文化の多様性も魅力です。
【取材メモ】深野さんはインタビューの間中、穏やかな表情で話してくれました。ご自身が転職や主夫業を経験してきただけに、人生は会社のものではない、という思いが伝わってきました。
ライフサポートセンターしずおかのブログをご覧いただきありがとうございます。
新企画の予告です。その名もMy Life My Way。NPOや地域の活動に関わったり、何かに打ち込んでいるなど、いろいろな人にインタビューし、掲載します。読んでいただける方が「ああ、こんな生き方があるんだ」と思っていただけるような記事を目指します。
近日開始。乞うご期待!
静岡市では、団塊世代を対象とした”暖快倶楽部”をスタートさせました。静岡庁舎15階にサロン風のコーナーや専用ホームページを設け、また、8月10日には、第1回団塊本音トーク砂川肇氏と坂井直樹氏の対談を予定、現在参加者を募集しています。
一度、覘いてみてはいかがでしょうか。
静岡市女性会館(アイセル21)では、本年6月より下記新企画をスタートしました。
・アナタのキャリアデザイン室・・・転職・再就職のことで困ったら
・幸せを呼ぶチラシクリニック・・・効果のあるチラシ作りお教えします
・講座企画の虎ノ巻・・・講座のプロが教える成功のコツ
ライフサポートセンターしずおかでも、パンフレットの更新にあわせ、さっそく「幸せを呼ぶチラシクリニック」に相談に出向きました。広告会社で活躍し、コピーライターの経験もある須田智恵美さん(写真)が、プロの目で見て気づく点をバンバン指摘。う~ん、さすが。こんなサービスが無料で受けられるとは、素晴らしい! これなら「講座企画の虎ノ巻」も利用したい、と思いました。
利用は完全予約制なので、054-248-7330に電話してから。
詳しくは、パンフレットをご覧ください。
当ブログでも募集した「デキル男の生活プロデュース」(主催:静岡市女性会館)が、先週までに3回シリーズのうち2回実施しました。ライフサポートセンターのスタッフも参加していますので、レポートします。なお、この企画は今後県内他地域でも実施することが検討されています。
報告は、鈴木安正です。
第一回「おしゃれ上手になる!!!」
講師:元大手百貨店販売促進部長 福島昭夫氏
開催日:2007年7月7日(土)13:30~15:30
○60才代の男性に対しての「おしゃれ講座」でしたが、自分自身は、これまで「おしゃれ」など何も気にせず生活してきており、靴とベルトを同一色にするなど、なるほど「おしゃれ」って、このようなものかと今迄の生活を反省させられました。
これからは、ちょっとしたことではあっても「おしゃれ感覚」を気にしながら生活してみたいと思います。
第二回「収納上手になる!!!」
講師:整理収納アドバイザー1級 金子 誠氏
開催日:2007年7月21日(土)13:00~15:30
○現在は妻と二人だけの生活の為、家の中には空きスペースがあり各スペースともに「ちらかし放題」に近い状態にあります。一度、楽をして片付けないと、そのままの状態が継続的になって結果的に「ちらかし放題」となってしまいます。常日頃から整理・整頓・収納・片付けの行動サイクルを習慣付ける事が大切である事を反省させられました。
○次回は料理。これで仕上げとなりますが、デキるオトコとしての魅力を磨くべく、もうひと踏ん張りします。
本日当センターとも関わりの深い、「ライフサポートセンター友の会」のブログが立ち上がりました。当センターのリンク先に登録しましたので、お立ち寄りください。
7月13日、NPO法人WAC清水さわやかサービス主催 コミュニティ・ハイツと高齢者専用住宅(高専賃)の視察に出かけました。
コミュニティ・ハイツとは、一般の賃貸住宅に地域の福祉系NPOが事務所を構え、そこに入居する高齢者の生活支援(LSA)を行う住宅です。一般賃貸の為、入居者は若年から高齢まで幅があり、バリアフリー等の改装も行っていません。高専賃もNPOが入居し生活支援を行うところは同じですが、バリアフリーが基本、専用設備やサービスなどの情報を都道府県に登録し公開すること、高齢者専用であるところが異なる点といえます。
LSA(Life Support Adviser)とは、生活支援サービスとも呼ばれ、職員が毎朝電話を入れることで入居者の状況を確認し、連絡がとれない場合に家族へ連絡するサービスです。入居するNPOによっては、基本のモーニングコール以外に、各情報提供、自宅内の雑用、外出の付き添い、併設のデイサービスや別途契約で配食(食事)サービスを提供しているところもあります。 緊急時の対応については、備え付けのボタンを押すことで警備会社へ連絡、パトロール中の警備員が部屋まで駆けつけてくれます。今回見学した住宅はポータブル型を採用、お風呂やトイレにも持ち運びが可能です。
入居の際は、下記の契約を結びます。
・不動産会社との賃貸借契約
・NPOとのLSA契約 (月額:1万円)
・警備会社との緊急対応サービス契約 (月額:約5千円)
どの住宅も、徒歩圏内にスーパーやショッピングセンター・駅・医療施設がある便利な環境で、コミュニティハイツに入居の80歳代男性は、「日中は、碁・将棋などのコンピュータゲームやデイサービスで過ごし、食事も配食サービス・自炊・近所のレストランに出かけるなど、毎日退屈せずに生活できる」と話していました。「きままに暮らせることと自立した生活から生まれる緊張感が、元気に健康でいられるのでは」と職員談。 ある調査では、高齢者専用を好まない人が88%、高齢と特化されること、食事や入浴時間の管理をされることがその理由なのだそうです。何歳になっても自分らしく生活する自由は欲しいもの。NPOのサポートによるもしもの時の安心を備えたコミュニティ・ハイツ、今後も増えていきそうです。
『ピアライフ・アルファ』(西東京市)デイサービス併設型コミュニティハイツ
『アーク東久留米』(東久留米市)コミュニティサロン併設型コミュニティハイツ
『サンリスタ アレーグレ入間』(所沢市) 高齢者専用賃貸住宅